アスベスト事前調査で発注者が知っておくべきこと|建物オーナー・施主の注意点

アスベスト対策は施工業者だけの問題ではありません

東京都で住宅・マンション・店舗・ビル・工場などの解体や改修を予定している建物オーナーの中には、「アスベスト調査は解体業者に任せればいい」と考えている方もいるでしょう。

実際に事前調査を実施する義務を負うのは施工業者ですが、発注者にも重要な役割があります。

厚生労働省は、発注者に対して、施工業者が適切に事前調査や石綿対策を行えるよう、情報提供や費用・工期などについて配慮する必要があると案内しています。

今回は、解体・改修工事を依頼する前に発注者が知っておきたいポイントを解説します。

発注者とは誰のこと?

アスベスト対策における発注者とは、建物の解体・改修工事を施工業者へ注文する建物所有者や管理者などを指します。

例えば、

・自宅を解体する住宅所有者
・相続した空き家を解体する所有者
・マンションやアパートのオーナー
・店舗やビルの所有者
・工場や倉庫を所有する企業

などが該当する場合があります。

個人住宅だから関係ないというものではありません。

事前調査を行うのは施工業者

解体・改修工事を行う際は、工事規模の大小にかかわらず、原則として工事対象部分のすべての材料についてアスベスト含有の有無を事前に調査する必要があります。

建築物では、建築物石綿含有建材調査者など一定の資格要件を満たす者が事前調査を行います。

発注者自身が建材を見て「アスベストはない」と判断するものではありません。

適切な調査ができる施工業者へ依頼することが重要です。

発注者は建物の情報を提供する

発注者に求められる重要な対応の一つが、施工業者への情報提供です。

例えば、

・設計図書
・竣工図
・建築確認関係資料
・過去の改修記録
・以前実施したアスベスト調査結果

などが残っていれば、施工業者へ提供しましょう。

建築時や改修時の情報は、どのような建材が使用されているか確認するための重要な手掛かりになります。

厚生労働省も、事前調査が適切に行われるよう、石綿の有無を確認するうえで有用な情報を施工業者へ提供するなどの配慮を求めています。

事前調査費用を適切に確保する

アスベスト事前調査には費用が必要です。

書面調査だけではなく、

・現地調査
・裏面確認
・試料採取
・分析調査
・調査報告書作成

などが必要になる場合があります。

発注者には、事前調査やアスベスト除去等に必要な費用を適正に負担し、施工業者が法令を遵守できるよう配慮することが求められています。

見積もりを比較するときも、単純な解体費だけではなく、アスベスト事前調査費が適切に計上されているか確認しましょう。

無理な工期を設定しない

アスベスト対策では費用だけでなく工期も重要です。

調査でアスベスト含有建材が確認された場合、通常の解体工事とは別に除去や飛散防止措置などが必要になります。

さらに一定の石綿含有建材を扱う工事では、発注者による自治体への届出が必要となるケースがあります。対象となる特定粉じん排出等作業では、作業開始日の14日前までの届出が必要です。

「○日までに必ず解体してほしい」と極端に短い工期を設定すると、適切な調査・対策が難しくなる可能性があります。

「80㎡未満だから調査不要」は間違い

建築物の解体工事では、解体部分の床面積合計が80㎡以上の場合、事前調査結果の報告が必要になります。

しかし、80㎡という数字は「事前調査をするかどうか」の基準ではありません。

80㎡未満で報告義務の対象にならない解体工事でも、原則として事前調査そのものは必要です。

小規模な住宅や部分的な改修工事でも、自己判断せず施工業者へ確認しましょう。

調査結果の報告書を確認する

事前調査が終了したら、発注者も調査結果を確認することが大切です。

どこにアスベスト含有建材が確認されたのか、どのような判断が行われたのかを把握しておきましょう。

厚生労働省も、適正な業者選定のポイントとして、事前調査終了後に石綿事前調査結果報告書の提出を求めることを案内しています。

アスベストが確認された場合は、その後の除去方法や追加費用、工期についても説明を受けましょう。

工事後の記録も確認する

アスベスト除去等を伴う工事では、施工中だけでなく工事完了後の確認も重要です。

発注者は、飛散防止措置が適切に実施されたことを示す写真などの作業記録について、施工業者から提出を受けて確認すると安心です。

また、施工業者が作業状況を記録できるよう、写真撮影などへの配慮も求められています。

安さだけで解体業者を選ばない

複数社へ見積もりを依頼すると価格差が出ることがあります。

しかし、極端に安い見積もりの場合は、

・事前調査費が含まれているか
・必要な資格者が調査するか
・分析費用はどうなっているか
・アスベスト発見時の対応は可能か
・廃棄物を適正に処理するか

などを確認しましょう。

アスベスト対策を含め、工事内容を具体的に説明してくれる業者を選ぶことが重要です。

東京都のアスベスト事前調査・解体なら株式会社 葵工業へ

株式会社 葵工業では、東京都を中心にアスベスト事前調査や解体工事についてご相談いただけます。

「所有している建物を解体したい」「アスベスト調査に必要な資料が分からない」「調査から除去・解体まで相談したい」といった場合は、工事計画の早い段階から確認することが大切です。

戸建住宅・マンション・店舗・オフィス・工場・倉庫などの解体・改修をご検討中の方は、株式会社 葵工業へお問い合わせください。

まとめ

アスベスト事前調査を実施するのは施工業者ですが、建物オーナーなどの発注者にも重要な役割があります。

建物情報の提供、適切な調査・除去費用の確保、無理のない工期設定など、施工業者が法令を守って作業できる環境を整えることが重要です。

東京都で建物の解体・改修を予定している場合は、アスベスト対策についても早めに専門業者へ相談しましょう。