
工場のアスベストは建物だけではありません
東京都で古い工場・倉庫・プラントなどの閉鎖、設備更新、解体工事を計画している場合、注意したいのがアスベスト(石綿)です。
アスベストというと、天井の吹付け材や屋根・外壁などの建材をイメージする方が多いかもしれません。
しかし、古い工場では建物本体だけでなく、配管・ボイラー・ダクト・煙道などの設備周辺に使用された保温材や断熱材にも注意が必要です。
設備を撤去するときに初めて古い保温材が見つかると、工事を中断して確認が必要になる可能性があります。
そのため、設備撤去や工場解体を始める前にアスベストの有無を確認することが重要です。
なぜ配管周辺にアスベストがある可能性がある?
工場では、蒸気・温水・高温流体などを送る配管に保温材が施工されている場合があります。
過去には耐熱性・断熱性などを目的として、アスベストを含む材料が使用された例があります。
特に注意したいのが、
・蒸気配管
・温水配管
・高温設備につながる配管
・配管エルボ部分
・バルブ周辺
・フランジ周辺
・配管接続部分
などです。
配管全体が同じ材料とは限りません。
過去の修繕や設備更新によって、一部分だけ異なる保温材が使用されている場合もあります。
そのため、配管の一部だけを確認して「すべてアスベストなし」と判断することは避けましょう。
ボイラー周辺の断熱材・保温材にも注意
古い工場ではボイラー設備周辺も確認したい場所です。
ボイラー本体や周辺設備では、高温から設備や作業環境を保護するため、さまざまな耐熱・断熱・保温材料が使用されていることがあります。
確認したい場所として、
・ボイラー本体周辺
・配管接続部
・蒸気配管
・ダクト
・煙道
・パッキンやガスケット類
・周辺の耐火・断熱材料
などが挙げられます。
設備が古いからといって必ずアスベストが含まれているわけではありませんが、撤去前に確認することが重要です。
煙道・ダクト周辺も確認
工場設備では、排気を外部へ送る煙道やダクトが設置されていることがあります。
高温になる設備では、周辺に断熱材・耐熱材などが施工されている場合があります。
設備を解体するときに、
「外側の金属板を外したら古い断熱材が出てきた」
ということも考えられます。
外観だけでは内部の材料を確認できない場合があるため、設備の構造・図面・改修履歴なども含めて調査します。
撤去前にアスベスト事前調査
建築物や一定の工作物の解体・改修では、工事対象部分についてアスベスト含有の有無を事前に確認することが重要です。
まず、
・設計図書
・設備図面
・仕様書
・改修履歴
・メーカー情報
などの書面を確認します。
そのうえで現地を確認し、工事対象となる材料を特定していきます。
工場の場合は建物本体だけではなく、撤去対象となる設備・配管・保温材まで含めて確認する視点が重要です。
2026年から工作物の事前調査にも注意
2026年1月1日から、一定の工作物についても、必要な資格を有する者によるアスベスト事前調査が求められるようになっています。
工場・プラントでは建築物だけでなく、設備や工作物が工事対象となるケースがあります。
そのため、
「建物ではなく設備の撤去だからアスベスト調査は関係ない」
と自己判断することは避け、撤去対象物がどのような扱いになるのか確認することが重要です。
判断できない場合は分析を検討
書面調査・現地確認だけではアスベスト含有の有無を判断できない場合があります。
その場合は、対象となる材料から試料を採取し、分析によってアスベスト含有の有無を確認する方法があります。
また、アスベスト含有として扱い、必要な飛散防止措置を講じる方法が選択される場合もあります。
工場設備の場合、同じ配管でも補修時期によって材料が異なる可能性があります。
採取箇所についても設備全体の施工・改修履歴を踏まえて検討することが重要です。
アスベストが見つかったらどうする?
アスベスト含有材料が確認された場合は、建材・材料の種類、状態、撤去方法などに応じて適切な飛散防止対策を行います。
必要な対策はすべての工事で同じではありません。
対象によって、
・隔離
・養生
・湿潤化
・集じん・排気
・負圧管理
・適切な保護具
・搬出経路の管理
などを検討します。
重要なのは、アスベストがあると分かった状態で、通常の設備撤去と同じように切断・破砕しないことです。
配管を切断する前の確認が重要
工場設備撤去では、配管を細かく切断して搬出することがあります。
しかし、配管の外側にアスベスト含有保温材が施工されている場合、そのまま切断すると粉じんが飛散する可能性があります。
そのため、
配管・保温材を確認
↓
必要に応じて分析
↓
施工方法を決定
↓
必要な飛散防止対策
↓
アスベスト含有材料を適切に除去
↓
配管・設備を撤去
という順序を検討します。
「設備撤去を始めてから調べる」のではなく、切断・破砕する前に確認することがポイントです。
稼働中の工場では工程調整も重要
工場の一部を稼働させながら設備更新を行う場合は、通常の解体現場以上に工程管理が重要になります。
例えば、
・生産エリアとの区分
・作業員の動線
・従業員の通行
・搬出経路
・空調や換気設備
・停止できる設備の範囲
・工事時間
などを事前に確認します。
アスベスト除去を伴う場合は、通常稼働している従業員や周辺区域へ影響を与えないよう、施工区域と工場稼働区域を適切に管理する必要があります。
焼却設備・煙道ならダイオキシン類にも注意
古い工場に焼却炉が設置されている場合は、アスベストだけでなくダイオキシン類への対策が必要になる可能性があります。
焼却炉・集じん機・煙道などでは、内部に灰やばいじん、付着物が残されている場合があります。
そのため煙道を撤去する場合でも、
外側の保温材・断熱材 → アスベスト
内部の灰・付着物 → ダイオキシン類
という異なるリスクを考える必要があります。
事前調査を行い、それぞれに適した除去・除染・解体方法を検討することが重要です。
古い電気設備はPCBも確認
工場全体の閉鎖や解体を行う場合は、変圧器・コンデンサーなどの古い電気設備についてPCBも確認します。
特に2026年10月現在、低濃度PCB廃棄物の処分期限である2027年3月31日が迫っています。
工場解体では、
配管・保温材・断熱材 → アスベスト
焼却炉・煙道内部 → ダイオキシン類
変圧器・コンデンサー → PCB
というように、施設全体を確認することが重要です。
設備撤去から建物解体までまとめて計画
工場閉鎖の場合は、アスベスト除去だけで工事が終わるわけではありません。
一例として、
工場全体の現地調査
↓
アスベスト・PCB・ダイオキシン類などの確認
↓
必要な分析・施工計画
↓
有害物質の除去・除染
↓
配管・機械・ボイラーなどの設備撤去
↓
建物本体の解体
↓
廃棄物処理・整地
という流れになります。
調査・除去・設備撤去・建物解体を一連の工程として検討することで、施工範囲やスケジュールを整理しやすくなります。
東京都の工場アスベスト除去なら株式会社 葵工業へ
株式会社 葵工業では、東京都を中心にアスベスト事前調査・分析・除去から、工場設備撤去・建物解体・有害物質対策についてご相談いただけます。
「古い配管の保温材が心配」
「ボイラーを撤去したい」
「煙道にアスベストが使われているか確認したい」
「焼却炉なのでダイオキシン類も調査したい」
「PCB・アスベスト・ダイオキシン類をまとめて確認したい」
「工場閉鎖から設備撤去・建物解体まで相談したい」
という場合は、設備を切断・撤去する前の段階から株式会社 葵工業へお問い合わせください。
まとめ
古い工場では、建物だけでなく配管・ボイラー・煙道・ダクトなどの設備周辺にもアスベスト含有材料が使用されている可能性があります。
特に保温材・断熱材などは、設備撤去時に切断・破砕することで粉じんが発生する可能性があるため、工事前の確認が重要です。
また、焼却設備ではダイオキシン類、古い変圧器やコンデンサーではPCBへの対応が必要になる場合があります。
東京都で古い工場の設備撤去・解体を計画している場合は、
アスベスト+PCB+ダイオキシン類
を含めた有害物質対策を早い段階から検討し、安全かつ計画的に工事を進めましょう。

