工場を閉鎖するときの解体工事とは?設備撤去・有害物質調査・建物解体の流れ

工場閉鎖では建物を壊す前の準備が重要

東京都で工場の移転・事業撤退・建て替え・土地売却などに伴って工場を閉鎖する場合、建物を解体するだけでは工事は完了しません。

工場には生産設備、配管、電気設備、ボイラー、タンクなどが設置されていることがあり、一般的な建物解体より確認項目が多くなる傾向があります。

さらに古い工場では、アスベスト・PCB・ダイオキシン類などの有害物質への対応が必要になる可能性があります。

工場閉鎖をスムーズに進めるためには、建物・設備・有害物質・廃棄物をまとめて確認することが重要です。

1.最初に工場全体を現地調査する

工場解体では、まず建物と敷地全体の状況を確認します。

主な確認項目は、

・建物の構造、面積
・工場設備、機械
・配管、ダクト
・ボイラー、タンク
・受変電設備
・焼却設備
・残置物
・地下設備
・搬出経路
・周辺道路
・隣接建物

などです。

設備の数量や重量、設置場所によって撤去方法が変わるため、建物だけを確認して解体費用を判断するのは難しい場合があります。

2.機械・生産設備の撤去方法を確認

工場には大型の生産機械や重量設備が残されていることがあります。

設備によっては、そのまま搬出できず、現場で分解・切断してから撤去する場合もあります。

また、

「売却する設備」

「移設する設備」

「廃棄する設備」

を事前に分類しておくことも大切です。

工場閉鎖が決まった段階で設備台帳などを整理しておくと、撤去計画や見積もりを作成しやすくなります。

3.アスベスト事前調査を行う

古い工場の解体で特に重要なのがアスベスト(石綿)の事前調査です。

建築物の解体・改修では、原則として工事対象部分の材料についてアスベスト含有の有無を事前に調査します。

工場では、

・吹付け材
・耐火被覆材
・屋根、外壁材
・仕上塗材
・床材
・配管保温材
・ボイラー周辺の断熱材

などにアスベストが含まれている可能性があります。

建物だけでなく、設備や配管周辺まで確認することがポイントです。

4.古い変圧器・コンデンサーはPCBを確認

工場の受変電設備にも注意が必要です。

古い変圧器(トランス)やコンデンサーなどでは、PCBが使用されていたり、絶縁油が低濃度PCBに汚染されていたりする可能性があります。

メーカー・製造年・型式などを確認し、必要に応じて絶縁油のPCB濃度分析を行います。

なお、稼働中の高圧電気設備へ所有者が自ら近づいて銘板を確認するのは感電事故につながる危険があります。

電気主任技術者など、専門家と連携して確認しましょう。

低濃度PCBは処分期限に注意

2026年9月現在、低濃度PCB廃棄物については特に早い対応が必要です。

低濃度PCB廃棄物の処分期間は2027年3月31日までとなっています。

そのため、「工場解体は数年後だからPCBの確認もそのときでよい」と考えるのは注意が必要です。

古い変圧器やコンデンサーなどが残っている工場では、建物解体のスケジュールとは別に、早めにPCBの有無を確認することが重要です。

5.焼却設備がある場合はダイオキシン類を確認

工場内に焼却炉や関連設備が残されている場合は、ダイオキシン類にも注意します。

確認対象となる可能性があるのは、

・焼却炉本体
・集じん機
・煙道
・排煙設備
・廃熱ボイラー
・焼却灰、飛灰
・設備内部の付着物

などです。

対象となる焼却設備を解体する場合は、事前に汚染状況を調査し、結果に応じて作業区域や除染方法、保護具、排気・排水、廃棄物処理などを計画します。

使用していない焼却炉でも、内部に付着物が残っている可能性があるため注意が必要です。

6.油・薬品・残置物を整理する

工場閉鎖では、設備以外の残置物も確認します。

例えば、

・原材料
・製品、在庫
・廃油
・塗料
・薬品
・容器
・事務用品
・什器

などが残っていることがあります。

これらを建物と一緒に重機で解体するのではなく、内容物や性状を確認し、適切に分別・処理することが重要です。

工場で過去にどのような物質を使用していたかについても、可能な範囲で資料を整理しておきましょう。

7.設備撤去と有害物質除去の順番を計画する

工場解体では、作業の順番も重要です。

一例として、

現地調査
↓
設備・残置物の確認
↓
アスベスト事前調査
↓
PCB対象設備の確認
↓
必要に応じてダイオキシン類調査
↓
有害物質の除去・適正処理
↓
機械・配管・設備撤去
↓
建物本体の解体
↓
廃棄物処理・整地

という流れで計画します。

実際の順序は現場条件によって異なりますが、重要なのは建物を壊し始める前にリスクを把握することです。

8.工事開始後に有害物質が見つかるとどうなる?

工場解体で避けたいのが、着工後に想定していなかった有害物質が見つかるケースです。

例えば、

「配管保温材からアスベストが疑われる材料が出てきた」

「古いコンデンサーが設備室に残っていた」

「焼却炉内部に付着物が大量に残っていた」

といった場合です。

追加調査・分析や施工計画の変更が必要になれば、工期や費用にも影響します。

だからこそ、解体前の調査に時間をかけることが結果的に工事全体のリスク低減につながります。

9.東京都では搬出・近隣対策も重要

東京都の工場では、住宅や事業所が近接していたり、前面道路が狭かったりする現場もあります。

大型機械や解体廃棄物を搬出する際には、

・大型車両の進入
・搬出時間
・騒音、振動
・粉じん
・交通への影響
・近隣への説明

なども考慮する必要があります。

工場内部だけでなく、敷地外への搬出まで含めて施工計画を立てることが重要です。

10.工場解体の見積もりで確認するポイント

工場解体の見積もりでは、建物解体費だけでなく、

・設備撤去費
・アスベスト調査、分析費
・アスベスト除去費
・PCB関連の確認、処理費
・焼却設備の調査、除染費
・残置物処理費
・廃棄物収集運搬、処分費
・仮設、養生費
・整地費

などを確認しましょう。

有害物質の有無が確定していない場合は、どの項目が見積もりに含まれ、何が別途になる可能性があるのかを確認しておくことが大切です。

東京都の工場解体なら株式会社 葵工業へ

株式会社 葵工業では、東京都を中心にアスベスト調査・分析・除去や工場・建物の解体などについてご相談いただけます。

工場閉鎖では、建物だけでなく設備や有害物質、廃棄物まで含めた計画が重要です。

「工場を閉鎖して土地を売却したい」

「古い設備が大量に残っている」

「アスベストやPCBがあるか分からない」

「焼却炉が残っているのでダイオキシン類が心配」

「有害物質対策から設備撤去・解体まで相談したい」

という場合は、工場閉鎖が決まった早い段階から株式会社 葵工業へお問い合わせください。

まとめ

工場閉鎖に伴う解体工事では、設備撤去・アスベスト・PCB・ダイオキシン類・残置物・建物解体・廃棄物処理など、さまざまな項目を確認する必要があります。

特に古い工場では、建物だけを調査して解体工事を開始するのではなく、電気設備・配管・ボイラー・焼却設備まで含めて施設全体を確認することが重要です。

事前調査によってリスクを把握し、適切な工程を組むことで、安全でスムーズな工場解体につなげましょう。