
東京都のビル解体は事前準備が重要
東京都で古いオフィスビルや商業ビル、雑居ビルなどを解体するときは、建物を重機で取り壊すだけではありません。
ビル解体では、建物の構造や周辺環境を確認したうえで、アスベスト(石綿)の事前調査、内装・設備の撤去、各種届出、近隣対策、建物本体の解体、廃棄物処理まで計画する必要があります。
特に東京都では住宅や店舗、道路、隣接建物との距離が近い現場も多いため、解体前の現地調査と施工計画が重要です。
今回は、東京都でビル解体を計画するときに確認したいポイントを解説します。
1.最初に建物と周辺環境を調査する
ビル解体の計画では、まず現地調査を行います。
確認する主な項目は、
・建物の構造
・階数、延床面積
・地下階の有無
・隣接建物との距離
・前面道路の幅
・重機の搬入経路
・廃棄物の搬出経路
・電線など周辺設備
・残置物や機械設備
などです。
同じ規模のビルでも、広い道路に面した建物と、住宅密集地の狭い道路に面した建物では施工条件が大きく異なります。
現地条件は工期や解体費用にも影響します。
2.解体前にアスベスト事前調査
古いビルを解体する場合、特に重要なのがアスベスト事前調査です。
建築物の解体・改修工事では、原則として工事対象部分の材料について石綿含有の有無を事前に調査します。
基本的には、
書面調査
↓
現地での目視調査
↓
必要に応じた分析調査
という流れで確認します。
アスベストが使用されているか分からない状態のまま、いきなり解体工事を始めることはできません。
ビルのどこにアスベストがある?
古いビルでは、
・吹付け材
・耐火被覆材
・保温材
・断熱材
・天井材
・壁材
・床材
・外壁材
・仕上塗材
・配管周辺
などにアスベストが含まれている可能性があります。
鉄骨造やRC造のビルでは、耐火・断熱目的で使用された材料にも注意が必要です。
過去に何度もテナント改修を行っている建物では、施工年代の異なる材料が混在していることもあります。
3.必要に応じてアスベストを先行除去
事前調査でアスベスト含有建材が確認された場合は、建材の種類や施工方法に応じて適切な飛散防止措置を行います。
必要な作業では、
・隔離、養生
・負圧管理
・集じん、排気
・湿潤化
・適切な保護具
・アスベスト除去
・除去後の確認
などを実施します。
必要な除去や飛散防止措置を行わずに建物を重機で破砕すると、石綿繊維を周辺へ飛散させるおそれがあります。
アスベスト対策と建物解体を一つの工程として計画することが重要です。
4.内装・設備・残置物を整理する
ビル本体の解体前には、テナントの内装や設備、残置物などを整理します。
例えば、
・間仕切り
・天井
・床材
・什器
・空調設備
・給排水設備
・電気設備
・看板
・残置物
などです。
解体工事では、発生する廃棄物を適切に分別しながら施工することが重要です。
また、内装材を撤去したことで、それまで確認できなかった建材が現れる場合があります。
新たに確認された材料についてアスベスト含有の有無が不明な場合は、そのまま破砕せず確認する必要があります。
5.ライフラインの停止・切り離しを確認
解体工事前には、電気・ガス・水道・通信などのライフラインについても確認します。
単に契約を解約するだけではなく、工事に支障がないよう必要な停止・撤去・切り離しを関係事業者と調整します。
ビルでは複数のテナントや設備系統が存在する場合もあるため、余裕を持って準備しましょう。
6.東京都では近隣対策も重要
東京都のビル解体では、隣接する住宅・店舗・オフィスへの配慮が欠かせません。
解体工事では、
・騒音
・振動
・粉じん
・工事車両
・道路使用
・廃棄物搬出
などが周辺へ影響する可能性があります。
工事内容に応じて防音・防じん養生、散水、搬出時間の調整などを行い、周辺環境への影響を抑えます。
工事開始前に近隣へ工事内容や期間を説明することも、トラブル防止につながります。
7.建物の構造に合わせて解体する
ビルには鉄骨造(S造)、鉄筋コンクリート造(RC造)、鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC造)などがあります。
構造によって使用する重機や解体方法、施工期間などが異なります。
また、高層建物や敷地が狭いビルでは、上階から順番に解体するなど、現場条件に合わせた工法を検討する必要があります。
「ビルだからこの方法」と一律に決めるのではなく、建物構造と周辺条件に適した施工計画が必要です。
8.廃棄物を分別して適正処理
ビル解体では大量の廃棄物が発生します。
コンクリート、金属、木材、石膏ボード、プラスチックなど、発生した建設廃棄物を適切に分別し、関係法令に従って処理します。
アスベスト含有廃棄物が発生する場合は、一般的な解体廃棄物と同じように扱うのではなく、種類に応じた飛散防止や適正処理が必要です。
解体業者を選ぶ際は、建物を壊す工程だけでなく廃棄物処理まで確認することが大切です。
ビル解体の見積もりで確認したいこと
見積書では、総額だけでなく内訳を確認しましょう。
特に、
・仮設工事
・足場、養生
・内装撤去
・設備撤去
・建物解体
・アスベスト調査
・アスベスト除去
・廃棄物収集運搬、処分
・整地
などが、どこまで含まれているかを確認します。
地中障害物など、工事開始後に判明する可能性がある項目については、追加費用が発生する条件も契約前に確認しておくと安心です。
アスベスト調査から解体まで一緒に計画するメリット
古いビルでは、アスベスト調査と解体工事を完全に切り離して考えるより、全体工程を早い段階で整理することが重要です。
例えば、
現地調査
↓
アスベスト事前調査・分析
↓
必要な届出・施工計画
↓
アスベスト除去
↓
内装・設備撤去
↓
建物本体解体
↓
廃棄物処理・整地
という流れを事前に組むことで、必要な工期や費用を把握しやすくなります。
解体直前にアスベストが判明し、工程を大幅に変更するリスクを減らすためにも早めの調査が重要です。
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まとめ
東京都でビルを解体する場合は、建物本体の解体だけでなく、現地調査・アスベスト事前調査・内装設備撤去・近隣対策・廃棄物処理まで総合的に計画することが重要です。
特に築年数が経過したビルでは、アスベスト含有建材が使用されている可能性があります。
解体工事の直前になって慌てないためにも、早い段階で現地調査とアスベスト事前調査を行い、安全でスムーズなビル解体につなげましょう。

