アスベスト除去工事はどこまで養生する?隔離・負圧管理・飛散防止対策を解説

アスベスト除去で重要な「養生」とは?

東京都でビル・マンション・店舗・工場などの解体や改修を予定している場合、事前調査でアスベスト(石綿)が見つかることがあります。

アスベスト除去工事で特に重要なのが、作業中の石綿繊維を周囲へ飛散させないための隔離・養生です。

ただし、アスベストがあるからといって、すべての現場を同じ方法で密閉するわけではありません。

建材の種類や状態、切断・破砕の有無、除去方法などによって必要な飛散防止措置が異なります。

吹付け石綿等では負圧隔離が重要

吹付け石綿等を切断・破砕して除去する作業などでは、作業場所を他の場所から隔離し、ろ過集じん方式の集じん・排気装置を設置するなどの対策が必要になります。

さらに作業場所の出入口には、前室・洗身室・更衣室を連接して設置し、作業場所と前室を負圧に保ちます。

負圧とは、隔離した作業場所の気圧を外側より低い状態にすることです。

これにより、隔離区域の隙間などから空気が外へ流れ出すことを防ぎ、アスベスト繊維の漏えいを抑えます。

どこまで隔離・養生するの?

隔離する範囲は、単純にアスベストがある部分だけをシートで覆えばよいとは限りません。

施工範囲や建物の構造、作業方法、設備の位置などを確認し、石綿粉じんが他の作業場所へ漏れないように作業区域を設定します。

例えば、

・壁や天井
・床面
・開口部
・設備周辺
・作業区域への出入口

などについて、現場条件に合わせて適切な隔離を行います。

工場や大型ビルでは施工範囲が広くなることもあるため、必要な排気能力まで考えた計画が重要です。

集じん・排気装置は何のために使う?

負圧隔離を行う作業では、集じん・排気装置も重要な設備です。

作業区域内の空気を吸引し、HEPAフィルタなどを通して清浄化したうえで排気することで、隔離区域を負圧に維持します。

ただ設置すればよいわけではありません。

作業開始後には排気口から石綿粉じんが漏れていないかを確認し、装置の設置場所などを変更した場合にも漏えいの有無を点検します。

異常が確認された場合は作業を中止し、装置の補修・増設など必要な措置を行います。

負圧状態も作業中に確認する

アスベスト除去では、施工開始時に負圧を確認して終わりではありません。

作業開始前や作業を中断した際など、定められたタイミングで前室が負圧に保たれていることを確認します。

集じん・排気装置の不具合や作業員の出入りなどによって、適切な負圧状態を維持できなくなる可能性があるためです。

アスベスト工事では、設備を設置すること以上に、正常に機能しているか継続的に確認することが重要です。

作業員の出入りにも飛散防止対策

隔離区域からアスベストが外へ持ち出される原因は、空気だけではありません。

作業員の保護衣や保護具、使用した工具などに石綿粉じんが付着する可能性があります。

そのため、負圧隔離を行う一定の作業では、出入口に前室・洗身室・更衣室を設けます。

作業員が区域外へ退出するときには、決められた手順で付着した粉じんを除去し、外部への持ち出しを防止します。

アスベストを湿らせて飛散を抑える

除去作業では、建材や施工方法に応じて湿潤化も行います。

乾燥したアスベスト含有建材を切断・破砕すると粉じんが発生しやすくなるため、水や薬液などを使用して湿潤な状態にし、飛散を抑えながら作業します。

石綿含有成形板などについては、原則として切断・破砕を避け、できるだけ原形のまま取り外すことも重要です。

隔離・負圧・集じん排気・湿潤化などを組み合わせて飛散を防止します。

すべてのアスベスト工事で負圧が必要?

ここは誤解されやすいポイントです。

アスベスト含有建材を除去するすべての工事で、負圧隔離が必要になるわけではありません。

例えば、石綿含有けい酸カルシウム板第1種を切断等して除去する場合や、石綿含有仕上塗材を電動工具で除去する場合には、隔離等の措置が必要になりますが、一定の場合は負圧まで求められない施工方法があります。

つまり、

「アスベストがある=すべて同じ養生」ではありません。

事前調査によって建材を特定し、施工方法に合わせて必要な措置を判断することが重要です。

除去後すぐに養生を撤去しない

アスベスト除去が終わっても、すぐに隔離シートを撤去するわけではありません。

一定の除去作業では、石綿に関する知識を有する者が、アスベストの取り残しがないことを目視で確認してから隔離を解除します。

さらに隔離区域内の粉じんを処理し、必要な飛散防止措置を行ったうえで解除します。

「除去完了」と「隔離解除」は同じタイミングとは限らないことを理解しておきましょう。

東京都の建物では周辺環境への配慮も重要

東京都では住宅・店舗・オフィスなどが近接している現場も多く、アスベスト除去では作業区域外への飛散防止が特に重要です。

工事前には、

・アスベストの種類
・施工範囲
・養生範囲
・作業方法
・集じん、排気設備
・廃棄物の搬出経路

などを確認し、建物と周辺環境に合わせた施工計画を立てる必要があります。

東京都のアスベスト除去・解体なら株式会社 葵工業へ

株式会社 葵工業では、東京都を中心にアスベスト調査・分析・除去や解体工事についてご相談いただけます。

アスベスト除去は、建材を取り除くだけの工事ではありません。

事前調査から施工計画、隔離養生、飛散防止、除去、完了確認、廃棄物処理まで、適切な工程管理が重要です。

「アスベストが見つかった」「除去工事の安全対策について確認したい」「除去から解体までまとめて相談したい」という場合は、工事計画の早い段階から株式会社 葵工業へお問い合わせください。

まとめ

アスベスト除去工事では、建材や作業方法に応じて隔離・養生を行い、必要な作業では集じん・排気装置によって負圧状態を維持します。

重要なのは、単にビニールシートで囲うことではなく、隔離・負圧管理・集じん排気・湿潤化・作業員の出入り管理・除去後の確認まで一連の飛散防止対策として考えることです。

東京都でアスベスト除去や解体工事を予定している場合は、価格だけでなく、どのような飛散防止対策を行うのかまで確認して業者を選びましょう。